骨の髄まで私に尽くせ

長堀かおる

骨の髄まで私に尽くせ

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著者:長堀かおる

 

骨の髄まで私に尽くせ ネタバレ

ある日偶然再会した彼女−仲村さやか−は主人公の初恋の人でした。
しかし、同時に昔酷いことをしてしまって、彼女の人生を狂わせてしまったのも主人公。
ずっと謝りたかった相手が偶然目の前に現れたら・・・!?

 

土下座!!

 

いきなり土下座する主人公。
周囲の目も顧みず、捨て身の謝罪をする主人公ですが、彼女の方は驚いている様子。

 

主人公と彼女−仲村さやか−は同級生であり、お互いそれなりに意識していた相手です。
ところがとあるイジメに巻き込まれてしまったことが原因でさやかは学校を去り、それっきり。

 

主人公にとっては苦々しい思い出の一節です。
それでも土下座はないと思いますが・・・
そんな無茶な行動を笑って許してくれるさやかは心が広いです。
しかし、主人公は知りませんでした、さやかの心は狂っていて、狂信的なまでに愛を求めていたことを。

 

さやかはことあるごとに主人公と結ばれるよう画策しまくります。
主人公がそれに気が付かなかったのは一重にさやかの演技力でしょう。
さやかの狂気はあちこちで垣間見れるのですが、それを主人公に悟らせないよう振舞います。

 

主人公もよもやさやかが狂っているとは思えず、明るくて可愛い女の子くらいにしか思っていません。
さやかもいきなり主人公との仲を深めようとせず、ちょっとずつ、本当にちょっとずつ侵食してきます。
主人公と結ばれた後も、その浸食は止まらず、遂に主人公の家庭にまで手を伸ばし始めます。

 

最初のうちは愛されたい一心で行動していたさやかですが、主人公の幸せな家庭を見せつけられるにしたがって少しずつ変貌していきます。
愛そのものより、復讐を糧に動き始めるさやか。
この段階に至っても主人公はさやかの甘い顔に騙されています。

 

さやかの行動の不信さがマックスレベルに達するのは骨の髄まで私に尽くせの10話あたりです。
このころになると、さやかは主人公のことを一樹くんと呼んでいるのですが、骨の髄まで私に尽くせの10話の一部では藤田くんと呼ぶのです。
まるで付き合っていない他人同士のように。

 

11話からはまた一樹くんと呼ぶのですが、この説明のないギャップが逆にさやかの狂気を感じさせます・・・・
そして、骨の髄まで私に尽くせの12話でついにさやかが牙をむくことになります。

 

もうこの後は凄惨な場面しかなさそうな気もしますが、それでも主人公は愛を貫くのか、それともさやかを捨てるのか?
どっちに転んでも怪我をしない方法なんてなさそうですけどね。

 

 


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